「亡くなった親の財産がどこにあるか分からない」「不動産は把握しているが、預金や借入れが心配」。相続手続きは、分け方を決める前に、相続人と財産・債務の資料をそろえることから始まります。甲斐市を拠点とする行政書士I.F.C事務所では、判明している手がかりと調査先を整理し、相続人・相続財産の調査と財産目録作成について相談を受けています。
相続財産調査で確認すること
調査対象は、土地・建物、預貯金、証券、保険、自動車などのプラスの財産だけではありません。住宅ローン、カードローン、クレジット契約、未払税金などの債務や支払義務も確認します。通帳、固定資産税の通知、郵便物、メール、契約書、確定申告書などから取引先を洗い出し、必要な機関へ相続人として照会します。資料が一部なくても、分かっている情報から調査の順番を組み立てます。
最初に戸籍等で相続関係を確認します。金融機関や役所の照会では、被相続人の死亡と請求者が相続人であることを示す書類、本人確認書類、代理人に依頼するときの委任状などが求められます。必要書類や照会できる範囲は機関ごとに異なります。
不動産は名寄帳と登記記録を照らし合わせる
まず固定資産税の納税通知書・課税明細書で所在地や地番を確認します。甲斐市の「名寄帳(課税台帳)」は、市内で同じ名義の土地・家屋を一筆・一棟ごとに確認でき、相続人は死亡と相続関係を示す戸籍等を添えて請求できます。ただし名寄帳は自治体ごとの資料です。甲斐市分だけで、甲府市や県外の不動産まで分かるわけではありません。心当たりのある市町村でそれぞれ確認します。未登記家屋などは登記記録だけでは把握できないため、自治体資料との照合が大切です。甲斐市「固定資産に関する証明書」
2026年2月2日に始まった所有不動産記録証明制度では、登記名義人本人や相続人等が、全国の所有権登記を氏名・住所などの条件で検索した結果を証明書として請求できます。書面、郵送またはオンラインで請求でき、代理人請求には委任状等が必要です。
この証明書も万能ではありません。検索条件と登記上の旧住所・旧姓が一致しなければ漏れることがあり、所有権登記のない建物等は対象外です。住所履歴、名寄帳、登記事項証明書、手元の権利証等を照合します。調査後の相続登記申請は別の手続きです。法務省「所有不動産記録証明制度について」
預貯金・証券・保険を調べる
通帳やキャッシュカードがなくても、郵便物、振込・引落しの記録、スマートフォンの通知、確定申告資料などから取引先の候補を探します。候補となる金融機関へ相続人として口座の有無や死亡日時点の残高証明、必要に応じて取引履歴の取得方法を確認します。ゆうちょ銀行も、被相続人の貯金調査と残高証明書の発行手続きを案内しています。ゆうちょ銀行「被相続人の貯金の有無・残高証明」
証券口座や保険契約は取引報告書、配当通知、保険料の引落し、勤務先資料などを手がかりにします。残高証明は通常、指定日時の金額を確認する資料です。後日の入出金や未記帳取引の確認が必要なら、取引履歴等を別途検討します。財産の種類や契約先によって照会方法が違うため、「一つの窓口で全国の全口座を検索できる」とは案内していません。
借入れは信用情報と手元の資料を併用する
借入れの手がかりとして、信用情報機関のCIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターへの開示請求を検討できます。CICは法定相続人、JICCは法定相続人または二親等以内の血族等、全国銀行個人信用情報センターは法定相続人等について、それぞれ亡くなった方の情報開示手続きを案内しています。代理人が申請を補助する場合の委任状や報告書の受取先も機関ごとに異なります。たとえばCICの開示結果は法定相続人の住所へ送付されます。申請前に各機関の最新条件を確認します。
信用情報に載るのは加盟会社から登録された情報などで、個人間の借金、税金の未納、保証債務、全ての取引を網羅するものではありません。結果が「該当なし」でも債務がない証明にはなりません。郵便物、契約書、口座の引落し、納税通知などと突き合わせます。借金の可能性があり相続放棄を考える場合は、期限の判断を先延ばしにせず、家庭裁判所や弁護士・司法書士に早めに相談してください。CICの郵送開示/JICCの相続人等による開示/全国銀行個人信用情報センターの郵送開示
調査結果を財産目録にまとめる
判明した財産と債務は、種類、所在地・取引先、名義、確認日時、金額、根拠資料、未確認事項を分けて一覧にします。これが財産目録の基礎です。遺産分割を話し合うときに、何が確認済みで何を追加調査するかが見えるようになります。資料で確認できないものは推測で金額を埋めず、「要確認」と記録します。調査の結果は確認した範囲の整理であり、未知の財産・債務が一切ないことの保証ではありません。
行政書士の担当範囲と費用
行政書士I.F.C事務所は、相続人・財産の調査に必要な書類の整理、許される範囲の資料収集や書類作成、財産目録の整理を相談内容に応じて行います。相続人間で争いがある場合の交渉・代理は弁護士、相続登記の申請代理は司法書士等、相続税の申告・税務相談は税理士の業務です。必要な分野が判明した時点で担当を分けて進めます。日本行政書士会連合会「遺言・相続」
料金表に掲載する「相続人・相続財産の調査」は55,000円〜(税込)です。調査先の数や資料の状況により業務範囲を決め、着手前に個別見積りを案内します。証明書の発行手数料・郵送費などの実費、司法書士・税理士・弁護士等の費用は別途確認してください。
相談から調査結果の報告まで
- 相談で、相続関係と分かっている財産・債務の手がかりを確認します。
- 調査範囲と費用を見積り、委任内容と必要書類を確かめます。
- 関係機関に照会し、確認できた資料を収集します。
- 結果を財産目録に整理し、未確認事項と追加調査の選択肢を報告します。
- 必要に応じ、相続登記、税務、相続した家の売却など次の手続きを整理します。
相続した不動産の所在地や面積が分かり、売却を検討したい方は、不動産の無料簡易査定もご利用いただけます。表示額は売却検討の参考価格であり、相続税の評価額や遺産分割の評価額を決定するものではありません。詳しい価格は有限会社アイ・エフ・シーの訪問査定でご相談ください。
甲斐市から山梨県内の相続相談に対応
甲斐市を中心に、甲府市、南アルプス市、韮崎市、北杜市、昭和町、中央市、笛吹市など山梨県内の相談に対応します。不動産が複数の市町村にある場合や相続人が県外に住む場合も、分かっている所在地と資料を出発点に、必要な照会先を整理します。対応方法は案件と照会先の手続きに応じてご案内します。事業者の所在地・担当業務は会社概要をご覧ください。
ご相談時は、亡くなった方の氏名・最後の住所、相続人との関係、分かっている不動産の所在地、金融機関名、手元にある通知書や通帳、気になる借入れをお伝えください。すべてそろっていなくても構いません。お問い合わせフォームまたは0551-45-7000へ。
よくある質問
甲斐市の名寄帳だけで全国の不動産が分かりますか?
分かりません。名寄帳は自治体ごとの課税台帳です。心当たりのある市町村の資料と所有不動産記録証明書、登記記録を照合します。
北杜市の土地の所在地が分からなくても相談できますか?
はい。固定資産税の通知や郵便物、登記上の氏名・住所など、分かる手がかりから確認方法を整理します。所在地が判明していない段階では、資料の照会でどこまで特定できるかを個別に確認します。
昭和町・中央市・笛吹市の相続にも対応していますか?
はい。山梨県内の相談に対応します。不動産の名寄帳は所在する自治体ごとに請求するため、複数の市町村にまたがる場合は調査先を分けて確認します。
所有不動産記録証明書があれば調査は終わりますか?
終わりません。旧姓・旧住所で登記された物件は、検索条件によって確認できない場合があります。また、所有権登記のない建物等は対象外です。自治体資料も確認します。
信用情報に借入れが出なければ、借金はありませんか?
断定できません。信用情報機関の登録範囲外の債務もあるため、契約書、郵便物、口座引落し、税の通知などを確認します。
通帳や権利証が見つからなくても相談できますか?
はい。分かっている金融機関、土地の所在地、郵便物などの手がかりから調査先を整理します。資料が不足すると照会できる範囲や期間が変わることがあります。
55,000円で全ての財産と借金を調べてもらえますか?
調査範囲は個別に決めます。55,000円〜は料金表の開始額です。調査先、実費、必要な専門家の業務を確認し、着手前に見積りをご案内します。
制度・申請条件確認:2026年9月28日。照会条件と費用は申請先の最新案内をご確認ください。
