離婚をする際、「口約束だけで済ませてしまった」というケースは少なくありません。
しかし、後になって
- 「養育費を払ってもらえない」
- 「面会交流の約束が守られない」
- 「財産分与の内容が違う」
などのトラブルになることがあります。
そのようなトラブルを防ぐために作成するのが離婚協議書です。
今回は、離婚協議書とは何か、記載すべき内容や作成時の注意点について解説します。
離婚協議書とは?
離婚協議書とは、夫婦が話し合って決めた内容を書面にした契約書です。
法律上、離婚協議書の作成は義務ではありません。
しかし、書面に残しておくことで、後日のトラブル防止につながります。
離婚協議書に記載する主な内容
① 親権者・監護者
未成年のお子さんがいる場合は、誰が親権者になるかを決めます。
通常は親権者と監護者は同じですが、事情によっては別々になることもあります。
② 養育費
最もトラブルが多い項目です。
記載する内容は
- 毎月の金額
- 支払日
- 振込口座
- 支払期間
- 振込手数料の負担
- 将来事情が変わった場合の取扱い
などです。
③ 面会交流
子どもの福祉を最優先として
- 回数
- 日時
- 方法
- 場所
などを決めます。
子どもの成長に応じて柔軟に対応できるような内容にすることが大切です。
④ 財産分与
夫婦で築いた財産について決めます。
例えば
- 預貯金
- 不動産
- 自動車
- 株式
- 投資信託
- NISA
- 暗号資産(仮想通貨)
- 保険
などです。
⑤ 住宅ローンがある場合
離婚で特に注意が必要なのが住宅ローンです。
例えば
「家は夫が取得する。」
だけでは不十分です。
住宅ローンは銀行との契約ですので、離婚協議書だけで名義変更されるわけではありません。
銀行の承諾が必要になる場合もあります。
⑥ 年金分割
婚姻期間中の厚生年金については、年金分割の対象となる場合があります。
年金そのものを半分にする制度ではなく、婚姻期間中の厚生年金の記録を分割する制度です。
⑦ 清算条項
離婚後のトラブルを防ぐため
「本協議書に定めるもののほか、互いに何らの債権債務がないことを確認する。」
という内容を記載することが一般的です。
公正証書にするメリット
養育費や慰謝料など、お金の支払いがある場合は、公正証書にすることをおすすめします。
公正証書にしておくことで、支払いが滞った場合に、一定の条件のもとで裁判を経ずに強制執行を申し立てることができます。
また、証拠としての信頼性も高くなります。
行政書士に依頼するメリット
離婚協議書はご自身で作成することもできます。
しかし、
- 書き漏れ
- 曖昧な表現
- 将来のトラブル
を防ぐためには、専門家へ相談することをおすすめします。
行政書士は、双方が合意した内容を法的に分かりやすい文章にまとめ、離婚協議書の作成をサポートします。
※なお、相手方との交渉や代理人としての活動は行政書士では行うことができません。交渉が必要な場合は弁護士への相談をご案内します。
よくあるご相談
Q. 離婚協議書は必ず作らなければいけませんか?
必須ではありませんが、後日のトラブル防止のため作成することをおすすめします。
Q. 公正証書にした方がいいですか?
養育費や慰謝料など継続的な支払いがある場合は、公正証書にすることをおすすめします。
Q. 家をどうするか決まっていません。
住宅ローンや名義の問題がありますので、早めにご相談ください。
まとめ
離婚は人生の大きな節目です。
感情だけで話を進めてしまうと、後々思わぬトラブルにつながることがあります。
離婚協議書を作成し、お互いが納得した内容を書面に残しておくことで、安心して新たな生活をスタートすることができます。
当事務所では、離婚協議書の作成はもちろん、公正証書作成に向けたサポートも行っております。
離婚に関するお悩みやご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
